七月といえば七夕（たなばた）

上越線の「織姫・彦星」は思いを遂げたか？

２０１４年７月６日　上越線

「SL七夕レトロみなかみ号」9733レ　新前橋駅　（復路はみなかみ織姫号 9734レ)

逢瀬（おうせ）、邂逅（かいこう）、逢引（あひびき）、擦違ヒ（君の名は）・・・・  １年に１回だけ合うことが許される織姫と彦星、織姫（ベガ）から彦星（アルタイル）までの距離は 約15光年というギネス記録的な遠距離恋愛ですが、１年に１回だけJR東の上越線で上下の「みなかみ」 「織姫号」と「彦星号」が運転され、途中ですれ違います。2014年は7月6日に運行されました。 a

「みなかみ彦星号」 9737レ　新前橋

D51 498号機が先に出発し、「織姫号」（ちょっと太めなお姫様です）として水上から折り返しました。 続いてC61 20号機率いる「彦星号」（いよ〜色男！！）が水上を目指しました。今年の織姫・彦星は 何処で出会うのでしょうか。

「みなかみ彦星号」 9737レ　後閑〜上牧

実は時刻表で確認すると両列車は後閑〜上牧ですれ違うことが判っていました。 問題は「何処で」出会うかです。列車は約50km/h ,両方合わせると時速100kmですから 1秒違うと３０ｍ、10秒違うと300mも位置がズレてしまいます。500名を超える「鉄」が 固唾を呑んで待ち受ける中、「彦星」が近づいて来ました。「織姫」はどこだ！？

「みなかみ織姫号」 9734レ　後閑〜上牧

”さあ〜汽笛が鳴った！低い和音はC6120か？煙が上がっている！！いい煙だ〜織姫は？ まだ見えない！織姫やや遅れているか？汽笛が聞こえた！！D51498、織姫だ！！少し遅れて いる？いま緩やかなS字カーブを抜けてストレートにさしかかった〜！！”

”彦星もストレートに入った！いい煙だいい煙が続いている！！築堤ストレートを抜けてしまった！ はやい！！C6120の足が差している彦星先行〜織姫は？織姫はどこだ〜彦星来る、彦星来る、  彦星来た〜！？織姫は〜！？

アッーーーーーーー！！

500名の「鉄」が一斉に声にならない悲鳴を挙げました。 「録り鉄」に配慮したのです。近年はマナーが飛躍的に向上しました。 よりによって、「織姫」と「彦星」は線路際の住宅の裏ですれ違いました。 嗚呼、「織姫」があと15秒早かったら・・・「彦星」があと10秒遅れていれば・・・

1年に一回だけの偲び合いを誰も見ることができませんでした。 ”人の恋路を邪魔をする奴は 馬にけられて死んでしまえ”の故事通り 七夕パパラッチのハードルは高いです。また来年宜しくお願いいたします。

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