2004年5月のある日、内モンゴル平原に夕闇が迫るころ、 西に向かう６０５２次列車が古魯満汗（グルマンハン）駅に到着しました。 掲示板へ 6052次列車は、東の通遼（トンリャオ）から西の集寧（ジーニン）まで 1,000kmあまりを25時間で走る客車列車です。硬臥車（普通寝台車） 賓車（食堂車）硬座車（普通車）を従えた編成は、かつて日本の東西を、 そして南北を結んで走っていた夜行客車列車の姿を思い起こさせます。

6051/6052次列車は、ＴＶ番組で「前進号」の名で紹介されました。 集通鉄路区間で列車を牽引する蒸気機関車「前進型」から引用された名称で 一般的ではありませんが、21世紀にのこる、おそらく世界で最後のＳＬ列車でしょう。 2004/5現在は査布嗄（チャブカ）〜大板（ダーバン）〜好魯庫（ホルク）〜正壌白旗 （ジェンシャンパイチ）の区間がＳＬ牽引で運転されています。　　　　　　　　　　　　　　 この日の査布嗄（チャブカ）〜大板（ダーバン）を受け持った前進型を追って、 夜の大板机務段（機関区）を訪れました。

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